スワローズファンにとっての「傘」とはなだろうか。
応援は一種の「宗教」である。
▼皿▼今日は赤傘デーですよ。
これまでの意見は下記に載せております。
さて、ではそもそもスワローズファンにとっての「傘」とはどのような意味を持つのだろうかという話を。
そもそも応援というのは人に「祈り」を送る行為であり、それはある意味「宗教的な儀式」でもあると思うのですよ。「かっとばせ!」という言霊で選手の「勇気」を引き出す。
前の記事に書いたとおり、スワローズの場合は応援に岡田団長というひとつの"神話"ができてしまった。この"神話"が言わば経典、聖書であり、岡田団長は応援という"祈り"を作った「神」。団長が亡くなっている現状ではその色はまた濃くなっていると感じてます。
岡田団長が「神」なら「傘」は神具。「十字架」になるんじゃないかと。スワローズの「象徴」であるものと多くの人が感じている品。
ただその十字架だってカトリックは磔のイエスがいるものなのに対しプロテスタントは十字架のみだったり考え方にも差異が起こります。中には「十字架なんか必要ねーよ」という宗派があるかもしれんしね。この辺りは今回の件に関する「スワローズファンの反応の差異」と近いものがあるんじゃないかと感じてますよ。当たり前だけど人それぞれ考え方、スタンスに違いは出てくるものですからねぇ。
ただ、もちろん赤傘に対して「これくらいのことで怒るのなんて理解できない」という声もあります。さらに怒りも理解した上でそれでも赤傘を許容するヤクルトファンもいるます。今回の件に関する問題の解決はその「理解」なんじゃないかと。
別にお互いに「納得」しなくてもいいのです。「理解」する事でスワローズが好きな人同士の無用な争いは避けられるんじゃないかと思うのですよ。考え方の差異を認めることは必要なのかなと。
相手は首位でノリノリのカープ。簡単には勝てない。今日の試合で残酷な結末が待っているかもしれない。それでも心を折られないように。選手のチカラを後押しできるような「祈り」を捧げたいものです。
過去のヤクルト株主総会まとめ
▼皿▼1日ずつの纏めは都合がつかずできなくなったので。気になったトピックスを。
もうすぐヤクルト本社の株主総会なのでここ数年、ヤクルトの株主が何をチームに訴えたかをまとめてみてる。
2013年
株主からの質疑応答では、ヤクルト球団に関して「けが人が多いのはどうしてなのか」「けが人の一覧表が欲しい」「高卒で入ったのにたばこを吸っている選手は、ヤクルト球団に入ってから吸っているはずなのに、健康飲料を扱うヤクルトで喫煙をだれも注意しない環境はどうなのか」などの質問があった。
株主総会後、衣笠剛球団社長兼オーナー代行は「不注意によるけがは昨年より減ってきているが、株主総会で何人か同じような(故障関連の)声が出ている。もう1回フロントで連係しながら、よりけがをしないようにしたい。喫煙は20歳になっていないのに吸っている選手は聞いたことがない。個人の嗜好(しこう)の話になるが、球団の姿勢としては禁煙をうながしていきたい」と話した。
…最下位に低迷するチームで質問する内容はソレっすか…。
2014年
ヤクルト本社の定時株主総会が25日、東京・港区のホテルで開かれた。衣笠剛球団社長は席上、球団に関する質疑に答える形で来季以降のキューバ人投手獲得に向け、今夏に奥村政之編成部国際担当次長を同国に派遣する方針を明かした。 キューバ政府が1月に選手の海外移籍を解禁した後は、巨人がセペダ、DeNAがグリエルを獲得。衣笠社長は「(両球団に)後塵を拝したところはあります」としながらも「より良い選手がいれば契約に向け進めていきたい」と意欲をにじませた。
なお実際に奥村スカウトがキューバに向かうもめぼしい選手は見当たらなかった模様。
2015年
ヤクルト本社の定時株主総会が24日、都内で開かれた。質疑応答では球団に対して「毎年必ず大きな連敗をしている。ドラフトで獲った選手も活躍できていない。戦力補強は適切にできているのか?」と厳しい声が上がった。
2年連続最下位のチームは今季、4月に首位に立ったものの、5月には9連敗を喫するなど現在はBクラスに低迷。衣笠剛球団社長は「今年はFAで(成瀬と大引の)2名を獲得した。成瀬は調子は上がらないが、シーズンを通して必ずバランスを取って終えてくれる。ドラフト1位の竹下はケガでリハビリ中だが、2位の風張は2軍で投げている。セ・リーグの混戦から抜け出したい」と答えた。
株主総会後、チームは快進撃を続けることに。大引は遊撃守備の穴を埋めた事で十分成功。成瀬の3勝が優勝の差なので成瀬も正しい補強といえば正しい補強に。ドラフトは…うん。
▼皿▼今年はどうなることやら。
僕達は赤傘の何に怒りを覚えているのだろうか。
事の起こり
広島が23日、「赤いシリーズ2016」の第2弾として、6月30日(木)ヤクルト戦で、「赤いミニ傘」を来場者全員にプレゼントすると発表した。同企画は昨年から実施。ヤクルトの「赤い傘」も2回目だが、傘をよりコンパクトに、かわいく仕上げたという。
赤いシリーズは、昨年から始まった好評企画。他球団に敬意を示しながら応援で使用するグッズをモチーフに、赤バージョンを作製して、来場者全員にプレゼントする。
昨年の様子
ちなヤクは今回のカープの傘企画どう思っとるんや? : なんJ(まとめては)いかんのか?
それなりにトラブルもあったとは思うのですが、広島側に問い合わせた人によれば反対意見は無かった」とのことでした。
勿論ヤクルトファンも一枚岩ではないので、気にしない人だってそれなりにいます。
ただそれが多くないのも確か。
一応確認のためにアンケとりました。
広島の赤傘配布企画(2回目)”他球団に敬意を示しながら応援で使用するグッズをモチーフに、赤バージョンを作製して、来場者全員にプレゼントする。"そうですが、その話を聞いた上でヤクルトファンは敬意を#swallows
— 公用車を待たせているマモノ (@mamono_jingu) 2016年5月23日
勿論自分がやっている以上完璧に公平とは言えません(カープファンも投票できるしね。)が500票超えのアンケで現状敬意を感じているスワローズファンはかなり少数ということがわかりました。
公式より。この画像で敬意は感じないよね。公式には特に敬意的になもの書かれていないのでデイリーの早とちりかもしれませんが。
僕たちは赤傘の何に怒りを覚えているのだろうか
ひとつはヤクルト応援の代名詞である傘を適当に配布されたことはあるでしょう。これに関してカープファン的には「元祖を語るならトランペットによる応援はうちが元祖だからやめろよ。」と反論をする方もいるようです。ただそれを言えば鳴り物応援の元祖は・・・って話・・・まぁ起源主張は不毛だし問題はそこではないんだと思います。
ヤクルトに取っての「傘」は応援うんぬんというよりはカープさんで言うところの「樽募金」に近いものだと思います。
戦後復興期の広島市民がお金を出し合って球団を作り上げたという「物語」。
それと同じものがヤクルトの「傘」だったりします。
当時、閑古鳥の鳴いていた神宮ライトスタンドを盛り上げようとした応援団長。岡田団長の奮闘ですこしずつファンが増え始め、それが最初の優勝に繋がったというファンが大事にしている物語を「軽く扱われている」と感じた人が多かったのかなと思っています。
だからカープで例えると樽募金を真似て「ポリバケツ使って募金活動しようぜ!」と軽いノリで球団がやってるみたいな。
カープ女子やら男気ブームやらで全国的な人気球団になったチームが金にものを言わせて傘を配り、応援席を赤で染めようという企画に敬意と言われても疑問を感じざるをえないです。スワローズが傘を始めたきっかけを知っているならなおさらです。
まぁそれでも江戸っ子の岡田団長がご存命なら「その分声だしゃいいじゃねーか!」とか言うかもしれませんがね。野球の応援は一種の宗教。キリストの声だって一筋縄ではいかないのと同様に結局残された者一人ひとりがどう受け取るかにかかっているのかなとも思います。
球団の対応への疑問
広島の赤い傘について、情報が少し錯綜していたのでヤクルト球団に確認してみた。今回の赤い傘について、カープ側から「こんなグッズを作りたい」という打診があって、球団としてそれを許可したそうです。ならしかたないね #swallows
— キノカノ燕用@分析力、観察力、洞察力 (@kinoswa) 2016年5月24日
だそうで。勿論相手側が勝手にやる事だから反対しづらいのは分かる。が、そもそも傘応援自体が球団主導ではなく岡田団長の始めたもので球団がそれに乗っかって商品化した経緯がありましてね。
以前には相手チーム用の傘を作っちゃった事がありまして、
これで懲りるかと思ったんだけどね・・・。球団とファンで「傘」への「思い」に差がある事が残念でならないです。
個人的には高校時代から応援している塹江投手がカープにいるんであんまり広島とは険悪にはなりたくないのですよ。